工事現場 人形

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工事現場の旗振り人形 プロフィール

名前:安全太郎

身長:185センチ

体重:35キロ

価格:50万前後

誕生日:1970年

現在の親:名古屋市港区の会社、トクデンコスモ

生みの親:日本道路公団から依頼され、故・土井万里雄さんが開発

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安全太郎、彼の名を知らなくても彼の存在を知っている人は多いだろう。

高速道路や国道の工事現場に立つ、ガードマンロボット。それが、安全太郎なのだ。

生産元は、トクデンコスモス。

もともとの出発点は、日本道路公団が高速道路のガードマンの死傷事故を解決しようと故・土井万里雄さんに開発を依頼したところから始まる。

注意

上半身だけのリアル人形や、頭にランプを乗せた人形は安全太郎ではない。

別の会社の類似商品だ。

安全太郎 開発の道のり

高速道路の工事現場で旗を振るリアル人形、安全太郎。

彼の開発の道のりはどうだったのか?

1965年、日本発の高速道路名神高速道路が全面開通した。

それに伴い、この高速道路で仕事をしていたガードマンの死傷事故が相次いだ。

高速道路では、時々「車幅減少」の必要がある。

トラックの荷物が散乱したときや、車が故障して止まってしまったときなど。

こうした現場で、車幅減少を知らせていたガードマンが走ってきた車にぶつかる事故が起きていたのだ。

そこで、日本道路公団は「ドライバーの注意を引く看板はなにかないか?」と考えていたところ

街角に立つ、警察官の看板に遭遇。

これだ!とひらめく。

私もそうだが、警察官の看板。看板と分かるまでは、ちょっと緊張する。

この人間の心理は、高速道路の車幅減少を知らせるときにも有効ではないかと道路公団の職員は考えた。

これにより、

ドライバーの注意を引く、動くリアル人形=安全太郎」という構想が浮かび上がったのだ。

こうして生まれた安全太郎は、年とともに人間らしくなっていった。

開発当時には、髪の毛の凹凸や、耳はなく、平面的であったのが今では立体感&ハンサムに変身した。

トリビア1

安全太郎の顔は画一的ではない。

二重の太郎もいるし、一重の太郎もいる。

一体として、同じ安全太郎はいないのだ。

・・・といっても、われわれにはその顔を確認する手立てはほとんどないのだが。

トリビア2

安全太郎は役目を終えた後は、火葬される。

現在の太郎は、ウレタン製である。

つまりそのまま「安全に、クリーンに燃やせる」リアル人形になっているのだ。

あまりにリアルな安全太郎、ごみと一緒に投棄というのは心理的に難しいということだろう。

手作り安全太郎 ライバルはLED電光掲示板

高速道路の工事現場で働く安全太郎は、すべて手作りである。

ボディ作成→腕作成→腕を動かす駆動装置をボディに埋め込む→顔の製作と、約1ヶ月かけて製作されるのだ。

この安全太郎、近年ライバルが出現した。

LED電光掲示板である。

LEDの技術が向上し、遠くからでもよく見えるようになったり、カラー動画を表示させたり、文字を表示させたりとできるようになった。

2000年頃から、このLEDの電光掲示板が高速道路の工事現場でお目見えするようになった。

太郎の危機か!?

誰しもそう思った。

しかし、太郎は生き残った。

新規注文ペースが落ちないのだ。

リアルな太郎を愛する人は、意外に多いことが分かった。

また、LED電光掲示板は太陽の微妙な光の角度によって見づらいことも原因の1つらしい。

しかし、それだけではないだろう。

人は、リアルな人間に親しみを覚える

機械ではなく、人間っぽいその姿が人々に愛される理由ではないだろうか。

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